Google

Yahoo! JAPAN



寒波 リンク集

寒波(かんぱ、cold wave)とはその地域の平均的な気温に比べて著しく低温な気塊が波のように押し寄せてくる現象のことである。北極周辺の高・中緯度地域に現れやすい。規模の大きいものでは「大寒波」とも呼ばれる。

北極には、極循環によって非常に冷たい空気の塊(北極気団)ができる。この空気の塊は北極を中心として、周囲に膨らんだり縮んだりといった動きを繰り返している。膨らんだり縮んだりといった動きは寒気の南下・北上を意味し、膨らんだときには「寒気が南下する」あるいは「寒気が放出される」などと表現する。気象学的には「寒気の南下」あるいは「寒気の放出」と解されるものが、いわゆる寒波と呼ばれるものである。 「寒気の南下しやすさ」あるいは「寒気の放出されやすさ」は、北極の極高圧帯と中緯度高圧帯の気圧の差に左右される。この気圧差は北極振動(AO)と呼ばれ、数週間〜数十年の複数の周期で似たような気圧差パターンとなる。気圧の差が大きいと北極気団の周りを流れる寒帯ジェット気流が強まって冷たい空気を動きにくし、寒波の頻度は低くなる。気圧の差が小さいと寒帯ジェット気流が弱まって冷たい空気を動きやすくし、寒波の頻度は高くなる。 南極にも非常に冷たい空気の塊(南極気団)や周囲との気圧差の変動(南極振動(AAO))があり、北極と同じようなメカニズムで「寒気の北上」あるいは「寒気の放出」を起こし寒波をもたらす。 高緯度地域では冬を中心とした寒候期の長い間、しばしば寒波に見舞われる。ここから緯度が低くなるに従い寒波に見舞われる期間は短くなり、寒波の温度も高くなる。極地域では極気団の内部の気圧が不安定になることによって寒波に見舞われるために高緯度地域に比べて頻度は低く、もともと気温が低いため寒波による気温の低下はそれほど著しいものではない。夏を中心とした暖候期には寒気がやってくることはあるものの、寒波に見舞われるようなことは少ない。低緯度地域では夏の寒波は見られないが、高緯度地域では稀に夏でも寒波に見舞われることがある。 寒気が南下する際には暖かい空気との境界に寒帯前線ができ、一緒に移動してくる。寒帯前線の付近には低気圧が発生しやすく、発達も著しい。低気圧の発達は局地的に気圧差を拡大させるためより一層強い寒気を引き込み、寒波も強いものとなる。

寒波による影響は低温によるもの、強風によるもの、大雪や着氷によるものに大別される。 寒波により、気温が氷点下まで下がるなど、著しい低温となることがある。この場合、水道管(気温がおよそ-4℃以下になると凍結する可能性があるとされている[1])やガス管の凍結に伴う水道やガスの供給停止の恐れがある。 強風は低気圧を伴って寒気が南下する場合に多く見られ、建造物や物品の損壊をはじめとした風害をもたらす。 寒波は、大抵の場合雪を伴う。雪の量が多いと大雪となり、積雪や地吹雪によりさまざまな災害をもたらす。寒気が大きく南下すると低温の範囲も南に広がり、それに伴って雪の範囲や大雪の範囲も南に拡大し、通常、雪が少ない地域では少量の積雪でも大きな影響が出る。 低温による人体への影響もある。冷たい外気や雪などは部屋の温度を下げるため、暖房などが十分でない場合は人の体温を下げて生命を危険な状態にしてしまうことがある。軽微な場合はしもやけ程度で済むが重度の場合、局部的に冷やされた場合は凍傷、体全体が冷やされた場合は低体温症の恐れがある。対処法については低体温症への対処法を参照。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


Copyright (C) 2010 寒波 リンク集 All Rights Reserved.

看護師 転職 杉並区 リンク集1 リンク集2 リンク集3 リンク集4